妊活について

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初めまして、アブと申します^^ このブログでは初投稿になります。2015年7月下旬に第一子を出産し、子育てをスタートしたばかりの新米ママです! 新生活が始まり、このブログを始めるにあたって、まずは自分の妊活について振り返っておきたいと思いました。

ひと昔前までは、結婚すれば子どもができて当たり前という世の中でしたが、今や「妊活」という言葉がわざわざ作られるくらい、妊娠するまでに何かしらの努力をしないと子どもができないという夫婦が増えているようです。実際、比較的最近「不妊症」の定義が「2年間夫婦生活を送っても妊娠しない」から「1年間~」と見直されたり、8月21日のニュースでは「<文科省>妊娠しやすさと年齢、副教材に 高校生向けに作製」と今まで教えられていなかった内容が副教材として配布されることになったりと、妊娠の常識が変化してきている現状です。

幸い私たち夫婦は「不妊症」の定義に当てはまることなく第一子を授かることができましたが、私たちが取り組んだ「妊活」を備忘録として残したいと思います。


妊活を考えたきっかけ

今は産休・育休中の私ですが、実は都内の不妊治療専門クリニックで医療クラーク(※)として働いており、常に診察に同席しているので、妊娠(不妊治療)に関する知識は普通の人より得る機会が多いと思います。また、現在いかに不妊に悩む人が多いかを日々目の当たりにしています。
(※医療クラークとは…診察室で医師が診察中、医師の代わりに電子カルテの入力を行う職のこと。医師の指示のもと、検査・処置等のオーダを看護師等に出すこともしています)

前職より転職したのが2013年6月。たくさんの専門知識を得る中で、私の興味を強く引いたのは「AMH(抗ミュラー管ホルモン)」というものの存在でした。

AMHとは、卵巣機能年齢の指標、簡単に言うと、「妊娠できるレベルの能力を持った卵子の在庫量が何歳相当であるか」を表した数値のことです。よく「卵巣年齢」と間違われることがありますが、卵巣年齢・卵子年齢は自分の実年齢とほぼ同一です。卵子は自分がまだ生まれる前、母胎にいる頃(6ヶ月頃)に作られ、それ以降新たに作られることはなく、その総数は生後減っていくだけのものであり、年月が経てば自分の歳とともに老化(質の低下)していくものなので、実年齢とほぼ同一の年月が経ったものであると言えるでしょう。ただ、その卵子の減る速度には個人差があると考えられており、それによって同じ歳の人でもAMHに差が出ると考えられています。妊娠のしやすさは22~3歳頃が最も高いと言われていますが、仮に22歳でもAMHの数値が低ければ、卵子の質は若いから良くても、卵子の残りの数が少ないため、妊娠できるチャンスが同い年の平均的な人より残り少ないということになるのです。

卵子の数は減り続ける、つまりAMHの数値は一度測定すればそこから良くなることはないので、子どもはもうちょっと先で…と考えていた私ですが、現時点での数値を知りたいと思い、興味本位で職場で採血してもらったのが2013年12月。その結果…20代後半である私の数値は、なんと30代後半、ほぼ40に近い年齢相当だったのです。。

新婚旅行を翌2014年3月に控えていたし、先述の通り子どもはもうちょっと先でと考えていたので、院長先生に相談した上で、卵子の減少を食い止めるべく低用量ピルマーベロンの服用を開始しました(私の職場では治療をしながら働くスタッフも多く、先生方に相談しやすい環境なのです)。また、AMHを採血した時にホルモン基礎値も測ったのですが、月経3日目にしてやはり卵子の少なさを物語るようなE2(エストラジオール、卵胞ホルモン)値80超えという高さ…orz そしてプロラクチン(乳汁分泌ホルモン)値も20超えとやや高かったため、後々のために週1回のカバサールの服用を開始しました。

もともと月経周期は順調な方でしたが、月経痛が酷いのとダラダラ続くことが多かったので、マーベロンは月経を多少軽くする効果もありその点でも有益でしたが、如何せん副作用が辛くて辛くて…毎シート飲み始める度に頭痛、吐き気等が起きていました。。いくら卵子の節約ができると言ってもこれを飲み続けるのは辛い…そう思い始めたのが、新婚旅行を終え大きな仕事も落ち着いた2014年5月頃。職場で再度基礎値の採血をしたら、この周期も月経3日目にしてE2値が72で、今度はFSH(卵胞刺激ホルモン)値も16超えと高く、いよいよ焦りを感じました。もうこれから大きな予定もないし、私のAMHは低いし、卵子はどんどん老化していくし、転職してもうすぐ1年は経つし、もともと持病があったり人より体力のない私だから早いに越したことはない…そろそろ計画してもいいのではないかと主人と相談して、マーベロンは5シートほど飲んだところで中止し、妊活を始めることに決めたのです。
自分が仕事で得た知識を自分で試す――妊活を始めることは少し楽しみでもありました。

妊活の内容

私たちが具体的に行ったことは、特段目新しいものはありませんが以下の通りです。

・基礎体温の計測
・超音波検査(エコー)
・尿中LH検査
・ホルモン採血
・子宮卵管造影検査(ヒステロ)
・精液検査
・イソフラボンサプリ内服

基礎体温の計測

2014年6月より、まず基本中の基本である基礎体温の計測を毎朝欠かさず行うようにしました。記録は、スマホアプリ「ルナルナファミリー」と紙の基礎体温表の併用です。

アプリでは排卵予定日や仲良し日の目安がわかるのが利点ですが、グラフの読み取り易さに関しては、誤差を考慮できることや、スケールの適切さの観点から紙の基礎体温表の方が優れています。アプリでは、たった0.1℃違うだけで高温期ではないと判断されたりしますからね…気温や服、起床時間、体調によっても体温は変わりますし、そのあたりは紙の基礎体温表の備考欄に書き留めておけば、後からグラフの経過を眺めた時に判断しやすいのです。基礎体温表にはそれらの情報と、記号として提示されているおりもの等の情報も書き込みました。

ちなみに基礎体温計は、オムロンの10秒で測れるものを購入しました。寝起きでまだ頭が覚醒していない中でもすぐに測れるので、途中で口からポロリする心配もなく(笑)、便利でした。

超音波検査(エコー)

院長先生の勧めで、職場の女医さんにエコーを診てもらえることになりました(女医さんを勧めて下さったのは、男性である院長先生のご配慮でしょう(笑))。

基礎体温である程度の排卵日予測はできるにしても、体温が下がったかどうかという判断は結局後日にならないとわからないものなので、実際卵胞が排卵するサイズに育ってきているかをエコーで診るのがより正確です。卵胞サイズがだいたい13mmを超えてきていたら、あとは1日2mmずつ大きくなる計算で、20mm超、22~3mmになる頃を排卵日と予測し、その前後でタイミングを取ります。

また、子宮内膜の厚さ・形状も、受精卵が着床できるくらいふかふかで綺麗な形になっているか診ます。排卵日頃にだいたい8mmを超えてきていれば望みあり、12~3mmくらいあって形も木の葉のような3本線が見えればいい内膜です。

尿中LH検査

エコーで卵胞が十分育ってきていることが確認できたら、いよいよ排卵日を決定づけるための尿中LH検査を行います。これは排卵検査薬として市販もされています。

LHという黄体化ホルモンが尿中に出てきているかを調べることができ、反応(LHサージ)が最も強ければ「今日排卵!」とか、少しだけ薄ければ「明日には…」とか、ごく直近で予測することができます。

ホルモン採血

私は月経3~5日目頃に行う基礎値(FSH、LH、E2)・プロラクチンの採血と、排卵後1週間前後に行うP4(プロゲステロン、黄体ホルモン)の採血(黄体機能検査)を行いました。

基礎値、プロラクチン値は前述の通り、2013年12月はE2が80超えと高く、2014年5月はFSHが16、E2が72と好ましくない値でした(月経3日目頃であれば、FSHとLHは10以下、E2は30~60くらいが良いとされています)。

2014年7月にようやくFSHもLHも10以下、E2が30台と理想的な数値の周期が来て、プロラクチン値も8と下がっていたのでカバサールの内服を一旦中止しました。その周期は排卵後の黄体機能検査もP4が24と素晴らしく良く(10以上あれば良い黄体ホルモンが出ていると言え、妊娠するような値は15以上と言われています)、女医さんにエコーで診てもらい始めた最初の周期でもういけたか?! と自分の中でかなり期待大でしたが、残念ながらその周期では妊娠しませんでした(笑)。

子宮卵管造影検査(ヒステロ)

2回ほどタイミング周期を試して、ダメでした~と院長先生に報告したところ、これまた院長先生の勧めで(笑)、2014年9月、ヒステロを行うことになりました。ヒステロは2日間かけて行う検査で、1日目は子宮内に造影剤を入れて、卵管を通過しているかをレントゲンで撮影して確認し、2日目は造影剤が内部できちんと拡散されたか・卵管采が閉じていないかをまたレントゲンで撮影して確認します。

診察中、よく患者さんが「ネットで凄く痛いって聞いたんですが…」と不安を漏らしたり、ごく稀に痛みに耐えきれず検査を中止したり、検査後に具合を悪くして休んで帰ったりという場面を目にしていたため、少し不安でした。

実際の痛みですが、よく聞く「生理痛の強いの」とは少し違うような…生理痛は鈍い痛みですが、ヒステロの痛みは私にはもっと鋭い・硬い(?)・弾かれるような痛みに感じました。でも強さ的には黙って耐えられる程度の痛みでした。私はそれよりも、1日目レントゲン撮影後、起き上がろうとしたら眩暈・視界不良(真っ白)・耳鳴りが生じて体を起こしていられなくなりました(笑)。前述した「検査後に具合を悪くして休んで帰った」人になってしまいました。先生に聞いたところ、子宮内に造影剤を入れたことで中の副交感神経を刺激したためではないかと言われました。血圧も下がって息苦しく、しばらくベッドで休んで回復しました。

検査結果は、通過・拡散ともに良好で安心しました。

精液検査

私が不妊治療専門クリニックに勤務し出してよく家でも不妊について話題にすることが多くなったためか、主人も不妊に関するニュースをネットで見つけては私に教えてくれたりと、いつの間にかこの話題に関心を持ってくれるようになっていました。

2014年10月、私が1人いろいろと検査をしているのを見て主人が「自分の方も調べた方がいいんじゃないか」と言い出しました。私の職場でも精液検査を行っているので提案すると、それはさすがに恥ずかしいと(笑)。すると主人は、「元気チェッカー」なる商品をネットで見つけてきました。なんだその胡散臭い名前は!w 精子って顕微鏡じゃないと見えないよw と私は半信半疑でしたが、聞くと600倍のレンズが付いていてそれで泳いでいる精子を見ることができるというのです。まぁ本当の検査のように数・運動率・正常形態率等までわからなくとも、精子がいるか・動いているかがわかるだけでもいいか、それにたった数百円のキットでお遊びみたいなものだから、仮に見えなくても気にせずその時はちゃんと検査を受ければいいか、と軽い気持ちで購入してみました。

最初は何も見えないことを確認してから実際使ってみると……いた~~!! 動いてる!! こんな簡易的なキットでちゃんと動いて見えたことに驚きで思わず叫んでしまいました(笑)。主人も感動してiPhoneのカメラをレンズに付けてムービーまで撮っていました(笑)。そして2人して良かったねと安心し、またタイミング周期にチャレンジしようと勇気付けられました。

イソフラボンサプリ内服

2014年10月の周期で基礎体温をもとに再度自分たちでタイミングを取り、後日エコーで診てもらった時にはすでに排卵済であることを確認できました。しかし子宮内膜が7.5mmと薄く、次の生理早く来るかもね~と女医さんに言われていました。そのことを院長先生に伝えると、イソフラボンサプリを勧められました。診察中もよく内膜が厚くなりにくい患者さんに勧めているもので、私自身何度かエコーで診てもらっても内膜が薄めなことが多かったため、試しに飲んでみることにしました。それがエコーで診てもらった3日後のことでした。

結果から言うと、その周期に妊娠しました。内膜の厚さから全く期待していなかったのに妊娠したということは、そこまでの即効性はないかと思いますが、排卵後から着床するまでの間に摂取したイソフラボンサプリの効果は多少なりともあったのではないかと私は思っています。

下のリンクは私が内服した「イソラコン 葉酸400μgプラス」ではないですが、同じニチモウバイオティックスの1番ベーシックなタイプの「イソラコン」なので貼っておきます。

終わりに

半年弱のタイミングで妊娠することができましたが、それでも毎度生理が来る度に落ち込んで、普段仕事で見ているだけだった患者さんの気持ちがとてもよくわかりました。妊娠がわかった時は本当に嬉しかったです。妊娠判定をした翌日がちょうど結婚記念日だったので、ちょっとだけお酒も飲んでしまいました。

様々な体質的な問題でなかなか妊娠しづらい人も多いかと思いますが、妊活にはまず正しい知識と積極的な姿勢、夫婦の協力が何より不可欠であると思いました。1組でも多くのご夫婦に、この幸せが訪れますように。

この記事はいずれ第二子を考えた時にまた読み返したいと思います。次の投稿は、妊娠生活について書く予定です。

 

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